教員任期制問題緊急フォ−ラム)の報告
教員の任期制問題は、工学研究院が10月23日の教授会で助手を含むすべての教員に5年の任期制を決定したこと。また、農学研究院も5年の任期制を検討しており、いづれも来年4月から導入する予定から緊迫して状況を迎えている。
そのことから組合は緊急に任期制問題の緊急フォ−ラムを開催した。このフォ−ラムには未組合員も含めて48名が参加し熱心な討論が行われた。以下はその報告です。
まず、磯田書記長から任期制の現状と問題点について報告し、つづいて工学研究院と農学研究院の任期制導入の経過と現状について報告があった。それを受けて池永弁護士から意見表明があった。
(1)任期制法は既に成立し、それを採用するかどうかは各大学に任されており、完全な意味での任期制は導入されていない。任期制導入の目的は、あくまで「流動化」=「教員の入れ替え」である。各学部が「活性化が目的」とかいっても、遠くない将来に法にのっとった任期制であれば必ずそうなる。そのことを充分に自覚して各学部は導入の是非を検討すべきだ。
「再任」を可とするのは、法成立のための「妥協」であって、法全体の趣旨か
らすれば、多数回の再任はそぐわないしその自覚が必要である。
再任審査基準というのは、勤務評定を本格的・全面的に導入しようという重大な意味をもっている。あいまいな「基準」のまま「同意」していまうと、後で不服裁判しても勝てない。自分達の意に沿わない限り「同意」しないという運動が大事である。
当局は任期制を導入することがまず大事で、最初はゆるい基準をつくりゆくゆ
くは高い基準にかえていき、基準に達しない人は大学におれなくなるだろう。
任期付きでないポストに導入する時は、必ず本人の「同意書」が必要になる。
同意書」を出さない人が不利益になることはない。
続いて、参加者との討論をおこなった。
(工)「再任」可、それも普通に研究やっていれば「再任」されます、という任期制では、教員の流動化や教育研究の活性化には役にたたないのではないか。
(池永)法律の趣旨は任期がくれば退職することである。任期をつけて採用するので何回も再任を繰り返すことは法の趣旨からできない。よって法の趣旨に沿ってやれば流動化はかなり進むことになる。
(農)農学研究院は60項目の評価基準を検討している。基準が抽象的だと裁判になった時に負けるといわれたが農学研究院のように細かい基準はどうか。
(池永)抽象的でもあまり細かすぎても問題がある。評価のための.......
(書)任期制の趣旨から身分が不安定になるので、その分賃金にプレミアを付ける等の措置が必要になるがそうはなっていない。
( )任期制とは大なり小なり失職する可能性がある。失業した時の手当(雇用保険)がないのに導入できるのか。
(池永)単純に失職することにはならない。必ずどこかのポストに動いていくのではないか。「再任」可の条件が付いているので、こういう形では「同意」できないということを主張すべきだ。
( )平成16年4月の独法化の時にはすべて任期制になるのか
(池永)すべてが独法化されれば新しい身分になる。その時は地位の更改をしないといけない。
(理)すべてが任期付きの職になることはないと思う。部局の再編と関係して任期制が出てくるのではないか。
(文)任期制を導入するかどうかは学部教授会で決まる。工学研究院の報告では反対の教授もいたようなので、教授を分断することを考えたらどうか。
(工)助手まで任期制を導入するのは反対である。助手には研究の自由はない。組合の方針も任期制を前提に考えてあるので問題がある。
(池永)助手に任期制を導入するには「しばり」がある。
「自ら研究目標を定めて研究を行う助手に任期制を導入できるとしたのは、個々の助手によって主たる職務内容が異なる実態を踏まえて、独立した研究者として研究に従事する機会が確保される助手に任期制の対象を限ったものです」
法に違反して導入した場合、それは無効となる。
(筑)研究所は今年の4月から任期制が導入されたが、工学部と農学部との違いは学生がいなくて研究が主体であることだ。
任期制の導入で活性化する方が多いのではないか。私個人としては導入でふんぎりがついた。運用面をきちんとやればいいのではないか。本当はまず教授から導入し、段階的に導入すべきだと思う。
(文)私は運用面でうまくいくとは思えない。独法化になれば5年任期になるし、長くて15年で、20年はありえない。これは教授も含めて15年で本当にそういうことを知った上で導入しようとしているのか疑問だ。
工学研究院長の考え方は任期制の趣旨に沿ったものになっていない。文部科学省は最初は例外的に任期を付けるといっていたのがそうはならなかった。すべての教員に任期を付けることができるかどうかはグレ−の部分でどちらでも読める。
独法化になれば、中期計画と連動して教員のリストラをやってくるだろう。
最後に磯田書記長がまとめをおこなって終わりました。
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